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「仲間」(岡田心平)

こんにちは。

 2023年シーズン,途中からではありますが主将を務めさせていただきました,岡田心平です。

工学部第二類に所属しており,ポジションはSBをしています。

 

 初めに,今年からスポンサーとして支えていただいている株式会社アイグラン様をはじめ,OB・OGの皆様,保護者の皆様など広島大学体育会サッカー部に関わっていただいているすべての方々に感謝申し上げます。また,毎日ご指導,サポートしていただいている上泉監督,スタッフの方々,トレーナーの方々にも感謝申し上げます。

 

 さて,今回のブログは引退が近いこともあり,僕がこの4年間で感じたことや後輩のみんな,同期である02のみんなに伝えたいことを書こうと思います。順序もまとまりも気にぜず,思いついたことをそのまま書くので読みにくいかもしれませんが,なにか伝われば嬉しいです。

 

   初めに自己紹介からしようと思います。僕は広島県の呉市広で高校まで過ごし、大学で東広島に出てきました。みんな大好き呉で育ち、小学校の頃からずっと呉でサッカーを続けてきました。(みんな呉いじってるけど結構いいとこなので行ってみてくだい。)小・中・高と強豪でもない普通のチームでサッカーをしてきました。広大に入学してサッカー部に入ろうと思ったのは、高校サッカーで不完全燃焼だったことと、体育会に入ってなんでもいいから成長できたらいいなと思って入部を決めました。

 

    今ではキャプテンを務め、1年生からトップチームに関わらせてもらっていますが、辛いこともなんどもありました。

    最初は、入部して最初のセレクション。ミニゲーム形式で行われたのを覚えています。僕はそこでアピールできず、Bチームから大学サッカーを始めることとなりました。コロナ禍でBチームは練習ができず、練習のない僕達は公園に集まり、数人でボールを蹴っていました。Aチームの人は芝の夢グラで先輩方と練習しているのに僕達はただ鳥かごをしてるだけ。こんなんでこれから大丈夫なのか、試合に出れるのかと不安しかありませんでした。コロナ対策が整い、練習が始まったときはみんなサッカーができるのが嬉しくてただがむしゃらに練習していました。しかし,すでに朝日やもとやはトップで活躍している。自分とはステージが違う人たちだと感じながらも,悔しい気持ちが大きかったです。練習が始まってからは,Aチームに上がるにはどんな選手になればいいか,何が求められているのか考えるようになりました。守備には自信があったので,コーチには自分の長所を見てもらおうと何回も話しに行きました。その甲斐もあってかAチームのCBの先輩の体調不良により,人数合わせでAチームの練習に参加できました。最初はレベルの高さや先輩の威圧感に怯え,ただこなすだけ,参加しているだけでした。しかし,Aに残るには自分がどんな選手なのか見てもらわないと行けないと感じ,自信のあった守備局面の練習は誰にも抜かれない,シュートを打たせないつもりでやりました。そんな意識を持つことで,先輩の守備の仕方を観察するようになったし,マッチアップする相手の特徴に合わせて守備の対応を変えたりするようになりました。これは他の4年生もブログに書いているかもしれませんが,これからトップの練習に参加していく人には,まずは自分の長所を見てもらうこと,慣れてきたら周りの選手を見てほしいと思います。

 

 2年生になると,よりサッカーを考えてやるようになりました。これは一つ下にたつきが入ってきたことがかなり影響していると思います。たつきは僕と逆のSBをしていましたが,入学当初から自分の立ち位置や何気ないパスでチャンスを作るし,落ち着いた4年生みたいなプレーをしていました。この頃,僕がいる左サイドからチャンスがないから左サイドの人はもっと頑張れと言われるようになり,同サイドの先輩と紅白戦の後,毎回話していました。この頃,自分のプレーに自信が持てなくなり,メンタルは不安定,結果もっと消極的なプレーになる,という悪循環になっていました。さらに僕たち02は,色々なことで先輩方に迷惑をかけていました。バラバラで一体感のない集団でした。こんな自分が情けなく感じ,サッカー部をやめたいまで思ったこともありました。しかし,この1年間がなければ今の自分はないと思います。サッカーのことも真剣に考えるようになったし,02という学年についても深く考えることのできた一年でした。当時,最高学年だった30さんには感謝しかないです。あれだけ厳しくしてくださったから今があるし,4年生にならないと人に厳しくするということがどれだけ難しいことか気づきませんでした。今は,辛いことを乗り越えた先には素晴らしい経験や成長が待っていると自信をもって言えます。キャプテンという立場もあり,部をやめたいと相談されることもありますが,辛いときは必ずあるので今は耐えて,その先にあるものを掴んでほしいなと思います。

 

 3年生は,一つ上の先輩01さんの学年の力や芯の強さに驚かされてばかりの一年でした。正直,全国大会なんて本当に行けるものなのかと思っていた僕にインカレ出場という素晴らしい経験をさせてくださいました。全国大会を人生で初めて経験しましたが,一言で言うと超楽しかったです。初戦で負けたのにすごく楽しかったし,来年もここへ来たいと強く思いました。しかし,このインカレで僕は人生で一番と言っていいほど辛い思いをしたと思います。初戦の直前の練習試合までスタメンでしたが,試合当日はスタメンを外されました。正直予想していなかったです。自分の甘さが出ていたのかもしれません。どんな気持ちで試合に望めばいいか分かりませんでした。結果途中から出場することができましたが,当時コーチだったりゅうがさんにはなんで僕じゃないのか,途中からなら早く出してくれととてもわがままを言いました。今思うととても自分勝手でした。来年はオンザピッチ・オフザピッチともにチームを引っ張りたいと強く決心する出来事でした。

 

 そして4年生になった今シーズンは,昨年の全国大会出場という結果を超える,全国大会で勝利するという目標をチームで掲げ,スタートしました。とうとう自分たち02が最上級生のシーズンとなり,昨年の01さんの代の結果やチーム力を追いつけるのだろうかと不安ばかりを抱えてスタートしたのを覚えています。昨年は,01さんが「チームのために」という大きなテーマを掲げて最高のシーズンになったと思います。僕たち02も今年のチームのテーマを掲げようと最初のミーティングで話しましたが,02はそれぞれ己が強い人が多く,一つまとまったチームとしてのテーマがなかなか決まりませんでした。しかし,オンザピッチの部分で「結果にこだわる」ということは02全員が強く思っていました。実際,部員全員の力で,創部初のIリーグプレーオフ進出や,中国大学サッカーリーグ優勝という最高の結果となりました。

 

 しかし,僕たちの学年はサッカー以外の部分に足りないものが多かったです。部門の仕事や4年としての仕事でミスが連発し,監督やスタッフの方々に助けてもらってばかりだったと思います。02は個人を見ると,それほどミスが起こるようには思えないし,しっかりしている人も多いと思います。しかし,連絡不足や,確認不足によりミスが多発してしまったのが現実だと思います。シーズン当初は,本当に02が悪いのか,原因は違う部分にあるのではないかと思うこともありました。情けないですがやはり今は僕たちの学年の力だと思っています。当事者意識が低かった,横のつながりが薄かった,確認している人が少なかった,これまで先生や先輩がやってきてくださっていたことを見ていない,気づけていないことなどさまざま原因はあると思います。しかし,シーズンが進むにつれ,みんな少しずつ変わっているように感じます。02みんなで話す時間も増やしたし,自分たちに力がないことも自覚できたと思っています。でも遅かったと思います。本来,1年生のころから4年生になった時のことをイメージできて行動できていれば,こんな4年になってから悩むことや困ることはないと思います。これは遅刻や忘れものをした後輩に毎回言っていますが,結局困るのは自分だし4年になった時に困らないように今のうちから学年で問題解決に向けて話し合うことや,起きたことを共有しておくことなどは4年になったらすごい大事だと思うし,社会に出たらより必要になると思います。低学年のうちは,自分だけで完結できる課題や部の仕事などがほとんどだと思いますが,上になるにつれ協力することが必要になります。だから,後輩のみんなには学年でコミュニケーションをたくさん取ること,どんなことでも共有することを大事にしてほしいと思います。その時間をとることでより仲は深まるし,本当に信頼できる「仲間」ができると思います。ただ仲の良い友人ではなく,本当に信頼できる仲間ができるのが体育会の部活に入る1つのメリットだと思います。実際02とはそんな関係に近づけたと思うし,まだ残りの期間でより信頼しあえるようになると思います。特にだいやとはお互い信頼,尊敬しあえる関係になれたと思います。だいやはちょっと抜けているけど,お願いしたことはすぐ動いてくれるし,何より自分をすごく気にかけてくれます。「部の仕事多い?」とか「メンタル大丈夫?」とかすごい優しいです。絶対いいパパになります。みんな個性を理解して,信頼しあえる関係になれたからこそ,02が大好きだし,もっと一緒に部活をしていたいと思います。そのためにもインカレで勝ち進み,少しでも長くみんなとサッカーできるように頑張ります。

 

 ブログの題名としている「仲間」はこれまで書いてきた同期のことだけではありません。もちろん,先輩後輩もです。僕がキャプテンをなったのは,いろいろあって6月頃です。02のみんなにキャプテンは心平じゃない?と言われたときはこんな大役本当に自分に務まるのか不安しかなかったです。自分の中でみんなから見て頼れるキャプテンになれるのかとか,自分にキャプテンらしいことできるのかと悩んだことも多かったです。実際周りに助けられていることの方が多いように感じます。そんな中でも僕が一つ思ったことは,みんなに部活する上で不満や嫌な思いをもってほしくないということです。今80人弱いる全員の気持ちに気づけているとは思えないし,見えていない部分も多いと思います。しかし,自分に見えた部分は絶対に解決したいと思って行動してきた自信があるし,見えない部分も見えるように努力してきたつもりです。立場上,監督やスタッフの方々と選手のみんなの板挟みになることも多かったです。でも,自分の行動はみんなに見られているし,自分が対応しないともっとチーム幹部に対して不満がたまってしまうので,絶対見てないふりとか妥協はしませんでした。

 

 これも仲間を大切にしたいという思いからだと思います。毎回トップには伝えていますが,試合に出ている人だけでなく,ベンチメンバーやサポートメンバー,マネさん,応援してくれるメンバー以外の部員の力,全員の力が合わさってチームの力になり,試合でも発揮されると思います。昨シーズンの主将を務められた石神海さんも常におっしゃっていましたが,一人がまた別の一人に少しずつ影響を与え,これが積み重なることでチーム全体の力に繋がると僕も思います。そしてチーム全体の力が広島大学体育会サッカー部の最大の強みだと思います。他の私立大学にはない部分です。広大も僕が在籍した4年間でだいぶ選手の質が変わりました。プレーにおいては技術が高く,フィジカルのある選手が増えました。言ってしまえば,私立に近づいているように感じます。しかし,地方国立大学である広大は,これからどんないい選手が入ってきても,チーム全体の力を大事にしていかないと勝っていけないと思うし,その強みを大事にしていかないともったいないと思います。実際,今年の中国リーグでも実際そんな実力の差はないと思います。それでも優勝できたのは,粘り強さだったり,応援の力だったりすると思っています。これは日ごろから練習では厳しくお互いが要求しあったり,サッカー以外のところでは先輩後輩で楽しくコミュニケーションをとっていたり,こんななにげないことが繋がってチーム全体の力が大きくなっているからだと思います。

 

 結局言いたいのは,仲間を思う気持ちは「チーム力」に繋がるということです。どのカテゴリーもお互い応援したいと思えるチームでありたいし,あいつが頑張ってるから俺も頑張るとかどんどん相乗効果が生まれていくチームでありたいと思います。本当に海さんが昨年おっしゃっていたこととほぼ同じですが,本当に大切だと思うから僕のブログでも書かせていただきました。間違いなく01さんが残してくれた1番大切なことだと思います。来年以降も全員が「仲間」を思うチームであってほしいと思うし,僕たちの代は残り少ない時間ですが,もっとチーム力のある最高のチームにしていきたいと思います。

 

 もう一つ伝えたいことがあります。それは感謝の気持ちの大切さです。「感謝」は僕の母校の呉市の広島県立広高等学校サッカー部のタオルや横断幕にも刻まれています。感謝しようと思って感謝するのはなんか違うけど,本気でなにかに取り組んでいれば周りの人の支えがあって自分たちが不自由なく活動できていることに気づけると思います。それに気づけば自然と感謝すると思うし,この感謝の気持ちは自分の力にもなります。例えば,家族が支えてくれていることに感謝の気持ちが芽生えれば家族のために頑張ろうと思えます。どんなことでもいいと思います。些細なことから関心を持てば世の中にはたくさん感謝することがあります。感謝の気持ちは相手も幸せにするし,自分にもいいことしかないです。サッカー部にも上泉先生,コーチの方をはじめたくさんの人が関わって下さって成り立っています。そのことを忘れず,活動してほしいと思います。僕はこれから家族や友人に感謝の気持ちを持つだけでなく,感謝を伝えていけるようにしたいと思います。

 

 最後に後輩たちへ。

 02は決して頼れる学年ではなかったと思うけど,文句も言わずついてきてくれてありがとう。後輩のみんなに助けてもらったことも多かったと思います。02を支えてくれて本当にありがとう。来年以降は,さらにプレッシャーのかかるシーズンになると思うけど,みんななら広大の歴史をさらに創っていけると思います。これから色々大きく変化していくと思うけど,広大のいいところは繋いでいってほしいと思います。応援しています。またいい報告聞かせてください。

それと,自分のメンタルが弱すぎるだけかもしれないけど,広大のキャプテンというのは想像以上に大変だと思います。みんなが活動していくために見えないところで色々動いています。なんで自分だけこんなめんどくさいことしないといけないのかと感じてしまうこともありました。だから,同級生を中心にキャプテンを気にかけてあげてください。色々手伝ってあげてください。よろしくお願いします。

 

 関わってくださった先輩方へ。

 色々迷惑をかけてしまいましたが,先輩方のおかげで成長できたと思います。広島大学に入ってこんなに尊敬できる先輩に出会えて本当に良かったと思います。特に長い時間お世話になった01さんやコーチをしてくださった30さんの遥平さん,凌弥さんには本当に感謝しています。1.2歳しか変わらないのにこれほど尊敬できる人は初めてでした。本当にありがとうございました。

 

 

 

 最後に02へ感謝の気持ちを伝えて終わりにします。

自分をキャプテンに推薦してくれてありがとう。こんなメンタル弱くてめんどくさい自分を支えてくれてありがとう。みんなはそんなつもりなかったかもしれないけど,俺にはみんなで学食に行ったり,飲みに行ったり,02と過ごす時間が楽しかったからこのチームで頑張りたいと思えたし,キャプテンの仕事もやりぬこうと思えた。これからみんなバラバラになるけど,みんな結婚するまでは年一くらいで集まろうね。幹事は大輔よろしく!

最高の4年間をありがとう!シラフでは恥ずかしいのでこのくらいにしておきます。

 

 

 まとまりのない文章だったと思いますが,最後まで読んでいただき,ありがとうございました。

 そしてこれまで僕のサッカー人生で関わってくださった方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。

これからも広島大学体育会サッカー部をよろしくお願いいたします。

 

 

広島大学体育会サッカー部 令和2年度入学 主将 岡田心平