2019シーズン副主将・今浦稜太

H28年度入学・2019シーズン副主将・今浦稜太

 

2019シーズン副主将を務めさせていただきました今浦稜太です。現在は博士課程後期2年の学生として広島大学に在籍しており、昨年まで院生コーチとして少しチームに関わらせていただきました。選手、コーチとして8年間サッカー部に関わっていますが、ここ数年のチームの成長スピードには目を見張るものがあると思います。ここまでのチームの成長は、選手はもちろん、上泉先生をはじめとするチームスタッフ、OBの皆様など広島大学体育会サッカー部に関わる全ての人の支えがあってこそだと思います。

 

この度は26年ぶりの中国大学サッカーリーグ1部優勝と2年連続の全国大会出場おめでとうございます。またリーグ最多得点、最少失点で26年ぶりの優勝を決めた今年は、チームとしてまた一段とレベルアップしたことの証明だと思います。今シーズンの集大成として、全国大会で自分たちのサッカーを最大限表現し、躍動してきてください。昨年の悔しさを晴らすべく、全国大会での勝利を重ねていくことを期待しています。

 

私たち28は、現在の部では考えられないほど人数の少ない代ですが、個性が強く、仲の良い学年でした。雨が降ればサッカーにならない土のグラウンドから始まった大学サッカーでしたが、3年時の上泉先生の監督就任を皮切りに、人工芝グラウンドの整備、スペイン遠征など、サッカー部の大きな転換期の中で様々な経験をさせていただきました。

 

特に、システムや練習メニューががらりと変わったのを覚えています。

新たな練習メニューを導入した際には、すぐにはうまくいかず、どのようにオーガナイズした方が良いのかを選手と上泉先生を含めて議論することが多くありました。そんな中でも上泉先生は選手の意見を柔軟に取り入れ、ともに向上していく関係を築いてくれました。それによってチームの活動も円滑に進めることが出来ました。

 

ここからは8年間サッカー部に関わった中で、現役選手に伝えたいことを2点綴らせていただきます。

 

「サッカー部愛」

 

これは毎年新チームのミーティングで必ず出てくる言葉で、今後のサッカー部全員になくてはならないものだと思います。

私自身初めにこれを見たとき、あまりピンと来ていなかったのを覚えています。

上泉体制になっての6年間、この言葉の一番の体現者が先生であることをひしひしと感じており、長期休暇、年末年始に関係なく、部への還元のためにここまで情熱を持ち、尽力している人を私は他に知りません。では「先生と同じように常に、サッカーや部を考えて行動するべきだ。」というのがベストかもしれませんが、私も先生に敵う気がしません。

 

しかし、今後もっと充実した組織になるためには、部に対して考え、行動する部員を増やしていく必要があると思います。4年生になると必然的に部のことを考えるようになりますが、下級生からも組織を客観視し、足りないところに対して行動する部員が増えると、おのずと魅力的で応援される組織になると思います。学年関係なく、利他の精神で部へ働きかけてみてください。

 

次にあまり試合に絡めていない選手に対して述べたいと思います。

私自身、3年まで中国リーグにはあまり絡めなかったので、この意見が一助になれば幸いです。

まずメンバー入りする選手とそれ以外の選手で何の違いがあるのか、

試合に絡める人は必ず「武器」を持ち、それを発揮する場所を理解しています。

その武器とは、シュート、ドリブル、パスが上手、一対一、ヘディングが強いなどを思い浮かべると思います(過去、体力は10分程度しかもたないけど、圧倒的スピードを武器に中国リーグに出場した選手もいました)。

上に挙げたものがちょっと難しいなと思った人は、私と共にコーチをしていた人の言葉を借りてアドバイスをしたいと思います。

 

「声はだれでも出せるじゃろ」

 

何をしゃべればいいかわからない人も自分のやりたいプレーや味方にしてほしい動きはあるはずです。ミスをミスのまま終わらせてしまうこと、味方の考えを理解せずに放置することは、自らが向上する機会を失っています。間違っていても意見を発信することは、やるべきことを新たに発見でき、自らの引き出しを増やすことへ繋がります。

また広大のサッカー部が掲げる『考える』サッカーでは、声を出して指示することがチームの秩序を保つために最も重要です。

実際に、「声」を武器に戦術理解が深め、試合に絡んでいった選手を多く見てきました。現在武器がなくて困っていても来シーズンから「声」を武器に、来年の全国大会のメンバー入りを目指してみてください。

 

最後に、広大サッカー部の今大会での躍進と今後の活躍を祈念して私からのメッセージとさせていただきます。